平井あかね 近影

先輩たちにインタビュー

2019年入社 作画 / 平井あかね

リテイクを重ね、
ちょっとずつ、ちょっとずつ、
絵を動かすための描き方が
わかるようになってきました。

私が担当している「原画」は、パラパラまんがの最初と最後のように、動きのキーとなる絵のことです。原画と原画の間をつなぐ絵は「動画」といいます。ほとんどの場合、新人のアニメーターは動画で経験を積み、それから原画へとステップアップしていきます。

入社した頃といまを比べると、絵がうまくなったというよりは、「絵を動かすために守らなければならない描き方」が少しはわかるようになってきた、という感じです。入社1年目はアニメーターとしての目がまだできていなかったので、自分の描いたつたない動きでも「これでいい、よくできている」と思えていたのです。

先輩に見ていただき、何度も何度もリテイクを重ねていくうちに、この描き方よりもこっちのほうがいいということがだんだんわかってきました。技術は積み重ねです。本当にちょっとずつ、ちょっとずつ、成長してきたような気がします。

原画として最初に担当したのは『ドラえもん』。とは言っても、ドラえもんやのび太などのメインキャラクターではなく、セミが木にとまっているカットでした。季節が夏だということを知らせる、2秒くらいのシーンです。強い日差しや木漏れ日をどのように見せるのかという指示を、動画や撮影のスタッフに伝えなければいけません。原画は絵を描くだけでなく、いろいろなことをすごく考えないといけない役割だと学びました。

アニメーターにとっていちばん大事なのは絵を動かすこと、そしてキャラクターにお芝居をさせることです。原画の仕事に就いてから、シンエイ動画の作品には日常生活の芝居がすごく多いことにあらためて気がつきました。

だから、これからアニメーターを目指す皆さんには、絵を描くこと以外で大好きなことをたくさん見つけてほしいと思います。おしゃれが好きとか、ずっと続けているスポーツがあるとか、なんでも構いません。絵を描くこともすごく大事ですが、そうした日常の好きなものが、キャラクターを動かすときにかならず役立ってきます。

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