佐藤いよ 近影

先輩たちにインタビュー

2018年入社 演出 / 佐藤いよ

積極的に「教えてください」と
先輩にお願いしていました。
新人にそれを言われて嫌がる先輩は、
この会社にいません。

もともと絵を描くのが好きで、アニメーターにあこがれていました。大学のアニメーション学科で学び、そこで演出という役割を知ることになります。私のやりたいのは絵を描くことではなく、演出なのかなと気がつきました。アニメを見始めたときは絵のうまさなどに注目していたのですが、その頃は「この回はとくにおもしろいな、どうしてだろう?」という見方をするようになっていたのです。

入社2年目、『クレヨンしんちゃん』の演出を務める髙橋渉監督に演出助手としてつきました。まずは絵コンテの描き方から教わります。描いては直し、描いては直しを繰り返し、1年半で9話ぶんの絵コンテを描きあげました。とは言っても、修行のために描いたものなので実際に使われてはいません。演出デビューを果たせたのは、入社4年目のことでした。

修行期間中にわからないことがあれば、私は自分から積極的に「教えてください」と先輩にお願いしていました。新人にそれを言われて嫌がる先輩はいません。この会社には、若手からからベテランまで年齢幅の広いさまざまな先輩がいます。これから会社に入ってくる人たちには、自分が成長するためにどんどん先輩に聞いたらいいよと伝えたいですね。

現在は、『クレヨンしんちゃん』1話ぶんの半パートで、演出・絵コンテを担当しています。ベテランなら2週間で半パートの絵コンテを仕上げますが、私は1カ月ほどかかってしまうのです。両パートを任されてはじめて一人前だと思っているので、手を速めることがいまの私の課題です。

シナリオのセリフを自分でしゃべりながら、ストップウオッチを片手に絵コンテを描き進めていきます。シナリオを「しんちゃん風」によりよくするのが演出の仕事なので、尺が余ってしまうときは自分でギャグを追加したりすることも。数話を並行して進めているため、いつも複数の締め切りに追われる日々です。いまは与えられた仕事をこなすのに必死ですが、30歳までには監督を任せられるような一人前の演出家になりたいと考えています。

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